2011年9月11日日曜日

八ヶ岳山行(渋の湯~黒百合ヒュッテ~ニュウ~中山)

7月の三連休、全く何の予定もなく、何かしようかなぁとぼんやり考えてた頭にひらめいたのは「そうだ、京都ヘ行こう。」ではなく、「そうだ、山に行こう。」だった。

それも独りで。

比較的近い山を探し、丹沢を候補にした。
最初は日帰りのつもりだったのが調べていくと、だんだんゆっくり一泊で行きたいなぁ、という気になってくる。ソロ山小屋泊デビューなんてちょっといいんじゃない?と。

一泊のルートもほぼ固まりかけてた時にふと、夏山ってどんだけ暑いのかな?と思い、買ったガイドブックをみると丹沢は「盛夏に登っても暑さが堪えるのでオススメしない」的なことが書いてある…。再考…。

そして、どうせ一泊で行くなら八ヶ岳でいいんじゃないか!と気付き、また調べる。

自分でルート考えながら、同時に八ヶ岳経験豊富なシュンにもルートを相談。

自分が考えてたルートは初心者のソロ登山にはちょっと危険もありそうなことがわかり、予定を変更し、素直にシュンオススメのルートで行くことに。

バスと電車の時刻表調べてあずさの特急券を買って、荷物もパッキングし、土曜日にいざ出発!

立川まで出て、そこからあずさで茅野へ。三連休のせいか、自由席しかなく、最初は座れなかったけど、甲府で運よく座れた。

茅野駅に着いて、そこからバスで渋の湯へ。

渋の湯で下車。登山開始。でっかいアブみたいのがめちゃめちゃ多い。

登山口で入山カードを書いてから、いざ登山開始!

小さな橋を渡り、まずは山林の中を歩く。
林の中は山に来た~!という感じがして気持ちがいい。

初日は渋の湯から黒百合ヒュッテまで地図では2時間の行程。のんびり行くとして2時間半くらいを想定。



道中は基本的には山林の中を歩く道が続き、苔むした岩あり、木漏れ日が綺麗だったり、気持ちのいい道でした。

序盤は好調に進めるも、後半登りが少しきつくなったとこでペースダウン…。休憩の回数が増える。。体力のなさを痛感。。

とはいえ、結局は何とか予定通りに2時頃黒百合ヒュッテに到着!疲れたー。

山小屋にチェックインして、さっそく持ってきたビールで乾杯!!今回は保冷パックに保冷剤付きにしたから冷え冷え!うますぎる!

ビールを飲みながらお昼ご飯のおにぎりとパンを食べて、しばらく宿の前でのんびりする。

山でぼーっとするこの瞬間は僕には最高の贅沢のようで、この時間がたまらなく好きだしストレスがさーっと消えていく。

しばらく外でぼーっとしてたけど、10分くらい歩いた先にある峠まで散策に行く。
街を眼下に見下ろせるところがあり、そこでまたぼーっとする。

ぼーっとしてるとそこに小さい姉弟と両親、そしておじいさんが登ってきた。おじいさんとお父さん二人の写真をお母さんが撮っていて、二人の写真なんていつ以来だ?なんて会話が聞こえる。

いいなぁ。素敵な瞬間見れたなぁ。

なんて思いながら、ぼーっとしてると夕飯の時間が近くなったので小屋に戻る。
三連休ということもあってか山小屋も賑わってて、布団もぎっちり。

夕飯はハンバーグがメインで煮物とかもある。うまいっ!

ご飯食べたあと、夕暮れの山を堪能しながら持ってきた最後のハイボールを味わう。

そして夜になって星がちらほら顔を出して来る。
朝の顔、昼の顔、夜の顔、山はいろんな顔を持っていて、それぞれ素晴らしい顔を持っている。

月を見たくて待ってたけど、疲れたこともあり待てずに就寝。
夜目が醒めて、小屋から月が見えた。

朝早く目が醒め、日の出を見ようと早々に外にでる。夜明けのコーヒーを飲もうと思ったけど、バーナーの調子が悪く、断念…。
ちゃんとしたバーナーの必要性を痛感(このあとすぐに新しいバーナー購入!)



夜明け前の月も見れ、しばらくして夜が明けた。
夜から朝に変化していく時間はまたまた素晴らしい。
夜明けを堪能し、朝ごはん。これまたおいしいご飯でご飯もみそ汁お代わりし、元気になったので予定より早く山小屋出発。

二日目はニュウから中山に行って、渋の湯に戻る行程。
ニュウに行くまでの道程は尾根伝いに進んでいく。



後ろを振り返ると天狗岳が聳えている。いつか登らなくては。と思いながらニュウに到着。

朝早いのもありあまり人は居なくてニュウで景色を堪能。今日も晴れていて澄み渡る景色が眼下に広がる。
行ってみたいなぁと思っている白駒池もはっきり見えた。



ニュウでは同じく一人で登りに来てた人とお互いのカメラで写真を取り合う。
こういう交流が自然とできちゃうのも山の不思議。

ニュウから中山へ向かう道は歩きやすい道から岩場(そんなに大変ではない)を登る。

途中ですれ違った年配の山ガールに中山からの眺めはすごくいいよー!という言葉に足も自然と元気になってさくさく進む。

地味な中山の頂上を過ぎて少し歩くと中山展望台に到着。



絶景。

遠くの山までよく見えたし、開放感が堪らない。

しばらくぼけーっと景色を眺めていよいよ下山へ。

あっという間に黒百合ヒュッテに到着。ここからはあと2時間くらいの行程。
朝早く出たのもあり余裕もあったので生ビールを飲んで景気づけ。

もうあと少ししか堪能できない山の空気を味わいながら少し休んでから渋の湯へ出発。

下りはやっぱり足に負担がかかるのか膝が少し痛くなる。
やはり体重減らさなきゃ膝の痛みはなくならないんだろうな…と再度痛感。

渋の湯までは行きと同じルートだけど、林に囲まれて歩く道はやはり気持ちがいい。
道中二回ほど雰囲気がいいところで休憩をとりながら渋の湯に到着。

ここには渋の湯という名の通り温泉がある。
温泉には、温かい風呂と冷たい風呂があり交互に入る。二日間の疲れがふわっと取れていく。

バスの時間まではかなり間があるので風呂上がりのビールを。

三人掛けのソファにすわっているととなりのおじさんが話し掛けてきて、少し山の話をする。
僕なんかの駆け出しとは違いかなりのベテランさんだったが同じ神奈川在住ということがわかり、今回断念した丹沢の話をすると、丹沢は数えきれない行っているらしく、オススメルートをいくつか教えてもらった。
もう少し涼しくなったらぜひ行きたいなぁと思わされた。
そんな話をしているともう一人おじさんがソファに座りにきた。
この人もかなりのベテランで、二人に挟まれながらいろんな山の話を聞いた。

二人はいろんなルートの話をしてたけど大体ルートがわかってるみたいで、かっこいい。

ビールを飲みながらしばらく話をし、そろそろバスの時間に。

バスに乗り込むとほぼ満席。三連休だから人も多いのだろう。

心地好い疲れもありバスでは爆睡しながら、茅野に到着。

時間もまだ早いこともあり蕎麦を食べようと調べると十分くらい歩いたところにおいしい蕎麦屋がありそうなので、もう一歩き。

蕎麦屋ではわさびの葉の天ぷらと馬刺しでビールを飲み、〆はとろろ蕎麦。
つまみも蕎麦もうまい!
食べてると今日は売切れだと断られてるお客さんもいたから人気店みたいで、食べれてよかった。

蕎麦を平らげ茅野に戻ってあずさで帰路へ。

今回初めて一人で山小屋デビューを果たしたけど、とてもとてもいい時間が過ごせた。
一人だからじっくり山を感じられたし、穏やかな時間を過ごせた。

みんなで行く登山の楽しさを前回の大菩薩嶺で堪能したけど、今回は一人で行く登山の楽しさを堪能した感じ。

また山に戻ってきたいと思えるいい登山だった。

次回一人で行くときは山小屋泊で自炊をテーマにするつもり。
そしてその次はソロテント泊!

自然と触れ合い、向かい合うというのは、日常サラリーマンしてる僕には非日常であるけど、とても居心地がよく癒される素敵な時間。

また機会を見つけて山と戯れに行こう。